引っ越し後に子どもは不安定になるの?
子ども連れの引っ越しは皆さんが想像している以上に大変です。一度経験した方にならお分かり頂けるかもしれません。
単身の引っ越しですら面倒な作業を行わなければならず、それに加えて子育てをしながらの準備は大きな負担が加わります。
大人への負担だけではなく、引っ越し後に子どもが精神的に不安定な状態になるケースも意外と多く、これは今までとは違う住居に住むという不安や戸惑いが原因です。
年齢によって環境の変化による適応能力には違いが生じているものの、普段と同じようなコンディションへと戻すには長い時間がかかると心得ておいた方が良いでしょう。
そこで、以下では引っ越し後に子どもが不安定になった時にどのような対処をすれば良いのかご説明しているので一度確認しておいてください。
大人が心のゆとりをしっかりと持とう
引っ越しが決まって準備を始めたり、引っ越し後に部屋の中を整理したりするに当たってイライラとした気持ちになる大人は少なくありません。
- 些細なことでも過敏になって怒ってしまう
- 焦っていて子どもの世話を後回しにしてしまう
- 子どもが話し掛けてもシカトする
大人がこのような状態だと子どもは敏感に感じ取り、心に大きな傷を残すこともあるので大人がゆとりを持たなければならないのです。
子どもによっては引っ越しで環境が変わってもケロリとしていることはあるかもしれませんが、寂しいと夜泣きをしたり塞ぎ込みがちになったりと変化する場合があります。
そんな時には放置していると子どもにも不安感が溜まるので、両親が心にゆとりを持って優しく接するように心掛けなければならないのです。
もし、準備が忙しくて子どもに手が回らないのならば、大手の引っ越し業者で用意されているおまかせパックの利用をおすすめします。
おまかせパックならば引っ越しの準備を業者が代わりに行ってくれますし、自分は子どもの世話に時間を費やせるので利用する家族は増えています。
通常のパックよりも価格は高く設定されているのが玉に瑕ですが、子どもとの時間を多少のお金で買えると思えば悪い選択肢ではないでしょう。
子どもと一緒に近所を散歩してみよう
引っ越し後に子どもが不安定になって体調に変化が生じたのならば、一緒に近所を散歩してみてはいかがでしょうか。
あくまでも環境の変化による心の戸惑いは一時的な現象ですし、ママと一緒にいる時間を長くしてスキンシップを図っていれば自然と解消されていきます。
- 子どもと一緒に近所へと引っ越しの挨拶へと行く
- 公園や児童館など子どもが好きそうな場所を散歩して探す
- 家の周辺にどんな食べ物屋さんがあるのか子どもと探す
このようにご近所探索をすれば新居の周りに何があるのか確認できますし、子どもにとっても安心感に繋がるのです。
「怖い場所へと来た」「想像できない遥か遠くに来た」と感じると子どもは精神的に不安定になりやすいので、その不安を取り除くことから始めてみましょう。
子どもに対しては明るく接してあげよう
引っ越しの準備が大変で切羽詰まった状況に陥るのは仕方ありませんが、子どもの気持ちが不安定にならないためには明るく接することを心掛けなければなりません。
両親が「どうしよう、どうしよう」と暗くなっていると子どもも敏感に感じ取り、新居での生活に戸惑いを見せるようになります。
そのため、動揺していても子どもには悟られないことが大事です。
- 転校したら新しい友達に出会える
- 新しい家の周りには遊ぶ場所がたくさんある
- 前の学校の友達と一生会えなくなるわけではない
このようなことを引っ越し前に子どもへと教えてあげて、前向きに新しい生活へとステップアップできるように導いてあげてください。
ここから下では引っ越し後のよくある悩みについての対処法を説明します。
引っ越し後に子どもが泣いてしまう
- 引っ越し後に子どもが頻繁に泣くようになった
- 以前よりも夜泣きの回数が多くなった
- オムツを取り替えようとすると着替えないと言って泣く
上記のように、引っ越しをしてから「子どもの様子がおかしい」、「泣く階数が多くなった」、と悩みを抱えている親御さんは多く、環境の変化による精神的なストレスが大きな理由となっています。
特に赤ちゃんは私たちが考えている以上に敏感で、部屋の明かりが変化するだけでも今までとの違いに戸惑ってしまうのです。
もちろん、赤ちゃんが夜泣きをするのは普通ですし、以下のような理由だと考えられています。
- 発達過程にあって睡眠のリズムが変化している最中
- 体内時計の機能が備わっていないので短いスパンで泣いたり寝たりを繰り返している
- 日中の興奮や刺激が強すぎる
赤ちゃんは大人のように一定の睡眠リズムを保てているわけではなく、成長していくにつれてだんだんと整っていくのが特徴です。
そのため、昼間でも夜でも同じように泣くのは仕方がありません。
しかし、日中の興奮や刺激が強すぎると夜泣きの回数が多くなったり時間が長くなったりしやすく、これには引っ越しによる環境の変化が大きく関わっています。
親御さんも引っ越しの準備で疲れ果てていることが多いですし、赤ちゃんの夜泣きが続いて起こされて睡眠不足の状態が続くと体調不良で悩まされやすくなるはずです。
あくまでも一時的なものなので引っ越し先の環境に慣れれば落ち着いてくるものの、夜泣きがあまりにも酷いのならば以下のような対策を行ってみましょう。
- 生活リズムや睡眠リズムを整えるために毎朝同じ時間帯に起こしてあげる
- 「明るくなったら起きて暗くなったら眠る」という体内時計を身体で覚えさせるために朝起きたら太陽の光を浴びさせる
- 就寝前は部屋の電気を消して暗くして睡眠の準備に入ることを知らせてあげる
- 口寂しさで泣いていることが多いので、離乳食が順調に進んでいるのならば夜間断乳する
このような対策を少しずつ行うことにより、引っ越し先で子どもが夜中に頻繁に泣くという症状を少しでも抑えられます。
子どもの適応能力は大人が考えている以上に高いですし、最初は環境の変化に戸惑っていても時間の経過によってだんだんと慣れていくはずです。心配しすぎずゆっくりと見守りましょう。
引っ越し後に子どもが寝ない
「引っ越し後に子どもが寝ない理由は何?」「新居に引っ越してから子どもの夜泣きの回数が多くなった」という悩みを抱えている親御さんもいるでしょう。
これは引っ越しによって環境がガラリと変化し、赤ちゃんが異変を感じているのが大きな理由です。
- 窓の位置が変わって太陽の光の当たり具合が変わった
- 今までとは寝るポジションが異なる
- 天井までの高さが違う
このような些細な変化でも小さな子どもは敏感に感じ取りやすく、それが精神的なストレスとなって寝ない状態が続いたり夜泣きが酷くなったりという症状が出ます。
赤ちゃんは自分の感情を言葉で表現することはできず、「何だかこの家は怖い」という気持ちをママへと伝えるために泣いて訴えているのかもしれません。
不安だと感じて神経が興奮しているからこそ、眠れなくなったり夜泣きに繋がったりするのではないでしょうか。
そこで、子どもが寝ない時にどのような対策を打てば良いのか以下では簡単にまとめてみました。
- 赤ちゃんと積極的にスキンシップを図って安心感を与える
- 寝付けない状態が続くのならば添い寝してあげる
- お気に入りのオモチャを傍に置いたりママの匂いを嗅がせたりして落ち着かせる
- 子育て中のママのストレスを解消するためにもパパに協力をお願いする
環境の変化によるストレスは直ぐに解消するわけではないものの、上記のような対処をしていれば引っ越し先でも赤ちゃんがスヤスヤと眠ってくれる可能性は高まります。
眠れなかったり夜泣きしたりするのはあくまでも一時的な症状ですし、何か大きな病気を患っているわけではありません。
引っ越し後のストレスは時間の経過によって解消するケースが多く、焦らずに子どもの体調を気配りながら少しずつ慣れさせるのがベストです。
もちろん、睡眠時間は新生児によって大きく異なり、この点に関しては大人も一緒だと考えられます。
★大人⇒5時間睡眠で大丈夫な人がいれば8時間以上は眠らないと疲れが取れない人がいる
★新生児⇒12時間程度しか寝ない新生児がいれば20時間以上も眠る赤ちゃんがいる
赤ちゃんは1日中に渡って眠っているイメージが強いかもしれませんが、睡眠のサイクルには個人差があるので寝ないからといって神経質になる必要はありません。
また、子育て中は赤ちゃんの生活スタイルに合わせなければならず、夜泣きで起こされてママの睡眠時間も減少しやすい傾向があります。
引っ越しの準備が慌ただしくて疲れが溜まり、体調不良で悩まされることも多い。少しでも負担を軽くしたいならば、引っ越し一括パックなどを利用するのがいいでしょう。引越しの手間が大幅になくなります。
引っ越し後に子どもが風邪を引いてしまう
引っ越し後に子どもが風邪を引きやすくなったと悩みを抱えている親御さんは意外に多く、これは環境の変化によるストレスの増幅が大きな理由となっています。
「風邪はウイルスによる感染が原因だからストレスは関係ない」と考えているかもしれません。
しかし、子どもでも大人でも過度のストレスで風邪を引きやすくなるというのは事実です。それは一体どのようなメカニズムなのか以下では簡単にまとめてみました。
- 精神的なストレスを抱え込む状態が長期間に渡って続く
- 免疫力を左右している白血球の活動が次第に低下する
- ウイルスによる抵抗力がだんだんと衰えていく
- 同時に生活リズムが崩れて睡眠不足に陥る
- 体調が悪くなって風邪を引きやすくなる
このようにストレスと風邪には大きな関係性があり、引っ越しは子どもにとって精神的な負担が加わります。
今まではとは大きく異なる場所で生活しなければならず、転校によって学校が変われば「友達ができるのか?」「新しいクラスに馴染めるのか?」という不安も抱えるはずです。
ストレスが直接的な引き金となって風邪を患うわけではありませんが、免疫力や抵抗力を弱めるのは紛れもない事実なので間接的に関わっていることがお分かり頂けるかもしれません。
そこで、子どもの風邪を予防するためにどのような対策を練れば良いのか、親御さんは以下をきちんとチェックしておきましょう。
- 外出先から帰ってきたら手洗いうがいをしっかりと行って体内にウイルスが入らないようにする
- インフルエンザが流行っている時期は特にマスクを着用させて空気感染のリスクを減らす
- ストレスで下がった免疫力を高めるために身体を温める食べ物や飲み物を摂取する
- 暖房やエアコンに頼る生活をできる限り避けて体温調整機能を育てる
- 小学生の子どもは1日に10時間~11時間の睡眠をとってウイルスを寄せ付けない身体を作る
- ウイルスの活動を活性化させないように60%の湿度を保つ
上記のように規則正しい生活を心掛けることにより、子どもの風邪を未然に予防できます。
もちろん、引っ越しによる環境の変化によってストレスが溜まっているのならば、その根本的な原因を解消しなければなりません。
しかし、引っ越してから直ぐの状態で戸惑っているだけですし、時間が経過すれば新居での生活にも慣れてくるので心へと加わる負担は少なくなっていきます。
とは言え、以下のような症状があまりにも長く続くようならば自己判断で対処せず、医療機関を受診して専門医の診察を受けるべきです。
- ゼーゼーと喘息のような呼吸になっている
- 赤い発疹や水ぶくれが形成されている
- 嘔吐や下痢を繰り返している
- 目が充血している
- 食欲不振で食べ物が喉を通らない
このような状態だと単なる風邪ではない可能性もあるので、症状の悪化を防ぐためにも小児科のある病院で診てもらった方が良いでしょう。
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